●Excel VBAでプログラミング その1
Excel VBAでソフトウエア開発手法について解説します。
ExcelにはVisual Basic for Applicationと呼ばれる開発環境がもともと搭載されており、開発方法はExcel97あたりからほぼ変わっていません。
ここでの開発環境はVisual Basic Ver6とほぼ同じで単独のウインドウアプリケーションはできませんがExcelやWordベースのプログラムを作成することができます。
このWebではExcel2010での開発について解説してゆきます。例題としては見積書作成ソフトウエアを作成してゆきます。
それでは、解説を開始しますがこのWebを読むに当たって前提条件として基本的なエクセルの操作はできるものとして解説してゆきますので、基本的な専門用語の解説は省きます。
●設計概要
ここからはExcelで見積書作成ソフトを作成するためには何が必要かを考えます。
見積書を作成するためにはまず土台となる見積書書式が必要で、その中には見積書を送る宛先、見積書内に載せる品目データ(品名・数量・単位・単価・金額等)が必要であることがわかります。
このように一つの見積もりを作成するためには別途宛先を保存してある住所録データと品目データが必要になります。
これらのデータをエクセルのシート内に保持するようにして作成するものとすると、シートとしては「見積書書式」・「住所録データ」・「品目データ」の3シートが必要になります。
今回作成するソフトウエアの仕様を最も単純な見積作成ソフトであるとすると、全ての見積は一ページに収まる見積であるという制限が必要です。
以上の設計概要を踏まえて設計を進めます。
1.機能
機能としては、住所録登録・品目データ登録・見積書発行の3機能とします。
2.住所登録機能はExcelのデータメニューの中にあるフォーム機能を使って住所録の編集を行います。
3.品目データ登録機能もフォーム機能を使ってデータを編集する機能を作成します。
4.見積発行機能は住所録から宛先データを選択して、その宛先の見積を発行します。その際、見積品目も品目データの選択により入力していくものとします。